■第20回「秋田酒屋唄を飲む会」体験記
 
 大吟醸「酔楽天」で有名な秋田酒造(秋田晴)の「第20回秋田酒屋唄を飲む会」に、9年連続で参加してきた。去年と同じ「酉元(もと)仕込み」・「米とぎ」・「酉元(もと)すり」の蔵人体験である。酒屋唄を唄いながらの、文字通りの手造りで、楽しくお酒の仕込みのお手伝いが出来たと思う。
 
●2013/1/27(日)
 
 8:15  自宅から歩いて10分くらいの処だが、近いとつい遅くなってしまう。昨日、東京から帰ってきたら、雪の山で革靴がぬまりながら、玄関に入った。それで、早めに出て雪寄せしてから、國萬歳酒造に向かった。
 
 8:35  ユニクロのヒートテックという下着を着て、長靴の軽装備の出で立ちで向かった。今日は比較的暖かい、暖気である。途中、同級生が社長の「英雄」・「新政」瓶詰め工場・「黄金井」と酒屋が続くはずが、「新政」は更地に。『英雄』は、アパート群に変わった。『黄金井』も休業状態。残念な事に、古い町並みが、また消えてしまった。
 
     
ト一屋改めドジャース新屋店  天龍寺  森川酒造店跡 
 
 
「新政」瓶詰め工場は、更地に 大彦商店  旧黄金井酒造
 
8:45  雪寄せをしていたら、遅くなってしまった。正面の玄関から入ると、古くから伝わるおひな様が飾られていた。社長の思い出の品であろう? もう社長の挨拶が始まっていた。50数名ほどが参加した。
 
 
 
正面玄関/店舗
 
●秋田晴  秋田酒造(株)
〒010-1631
秋田市新屋元町23-28
 
 8:50  一同酒蔵内の松尾神社に参拝する。酒屋の神様である。今年から、洗面器は止めて、スプレーで手を消毒。時間短縮である。酉元(もと)仕込みから始まる。釜場では、すでに仕込米が蒸されていて、湯煙を上げていた。
 
松尾神社 釜場  ぶち桶
 
 蒸し米を運ぶ桶を「ぶち桶」と言う。肩に担いで一気に走り、麹箱の上にぶちまけたことから、「ぶち桶」と名前が付いたらしい。これの担ぎ方をベテラン会員が実演。本番では、蒸し米の量を少なめにして貰って、約10m先の麹箱にぶちまけた。4〜5人で蒸し米をかき混ぜて冷やす。58℃に冷えたところで、仕込み水と麹が入れてあるタンクに入れる。35Kgの蒸し米を、10回ぐらいに分けて行った。
 
蒸し米を冷やす
 
9:30  3段仕込の初添えと仲添え仕込も体験させて貰った。その前に、蒸し米を機械で冷やし、麹菌を蒔いてから麹室に運んだ。蒸し米を放冷機で冷やして、それを蔵の2箇所のタンクに運んだ。冷えた蒸し米をほぐすのが大変な作業だった。さっき手作業で行ったのとは何倍も違う量なのである。
 
 
蒸し米放冷機 麹室
蒸し米
   
蒸し米投入 
放冷 
 
初添え仕込  滑り落ちた雪が窓までに 
   
仲添え仕込 櫂入れ 
 
10:45  新屋商店会を通り、南に15分程歩いた秋田市西部市民サービスセンター「ウェスター」に移った。
    
   私だけが、社長の説明を中座して、ほんの10分ぐらいフロアカーリング大会の応援に駆けつけました。

 4チームが一つのブロックになってリーグ戦を行い。3つのブロックが試合中でした。我が「チーム上表町」は、一試合目が終わったところで、15−0と大差で負けたところでした。この後の試合で2勝しましたが、一戦目の大差が響いて、得失点差で決勝リーグ進出を逃したようです。

 *結果表が、新屋地区体育協会さんより届きました。ファックスで送ってもらった物を、PDF化しました。少し見難いかもしれませんが、次のファイルでご覧ください。

http://araya-shinkoukai.com/pdf/FloorCurling2013-01-27all.pdf

 ・優 勝 : 田尻沢
 ・準優勝 : 関町
 ・第三位 : 日の出町A

 以上のようです。
    
10:50  野本社長による酒造りの説明から始まった。
 
秋田市西部市民サービスセンター「ウェスター」 野本社長による酒造りの説明
 
11:24  午後からの仕込みで唄う酒屋唄の練習を始める。指導役は8年前まで蔵の工場長だった人で、今は定年となった。民謡教室に入っていたのか、発声が本格的で上手な人である。
    
 
 
    
11:45  休憩のあと、利き酒を始めた。まずは名前の入ったお酒を5種類飲む。純米酒「古式純造り」・生貯蔵酒「春雪」・純米酒「よーいとナ」・超辛口「どっ辛」(白)・純米吟醸「千壺天」である。このあと、無記名のお酒を飲んで、さっきのどれかを当てるのである。今回は、飲み込まないで利き酒をしたのだが、やっぱり分からなくなる。当てたのは1つだけだった。
 
 
プレ利き酒
 
12:20
加藤杜氏による、今回のよーいとナについて 
 
12:30  仕出し弁当で昼食。
 
13:20  秋田市西部市民サービスセンター「ウェスター」から蔵に戻る。手消毒を行ってから、「米とぎ」の作業に入る。精米された米20Kgを、半切りの桶に入れ、冷たい仕込み水を入れて、二人一組で2組が「秋田米とぎ唄」に合わせて手で磨ぎ出す。桶が台の上に乗っていて、作業がしやすかった。私は最初に指名された。例年になく水が冷たくて、終わって手を出したら暖かくらいだった。明日使用分の米440Kgを参加者みんなで磨いだ。
 
米とぎ
 
▼秋田米とぎ唄
 
∧米とぎの ヤーヨエ 始まるときは
 鶴と亀 鶴亀がヤーヨエ
 流しに降りて舞い遊ぶ
 (ヨエトコーリャ 舞い遊ぶ)
          (囃子以下同じ)
 
∧米とぎは ヤーヨエ 楽だとみせて
 楽じゃない 寒中にも ヤーヨエ
 はだしに裸 楽じゃない
 
∧十七八 ヤーヨエ 柳の下で
 せりをつむ せりつめば ヤーヨエ
 柳がよれて からまるよ
 
∧つばくろが ヤーヨエ 酒屋の破風に
 巣をかけて 夜明ければ ヤーヨエ
 酒こせ売れと さえずるよ
 
14:40  休憩しながら、少し暖を取った。今度は、「酉元(もと)すり」の作業に入る。午前中に蒸し米を入れたタンクは、水を含んでお粥状態になっていた。これをさっきと同じ「半切りの桶」に入れ、二人一組で2組が酒屋「櫂入れ唄」に合わせて、棒で擦り出す。これを「試桶」に入れて、蔵のタンクまで担ぎ出す。
 
酉元(もと)すり
 
▼酒屋「櫂入れ唄」
 
∧揃た揃たヨー 若い衆が揃た ハイハイ
 秋の出穂よりヨー まだ揃た
 (ヨーイヨーイ ヨイヨイヨイ
  アリャリャン コリャリャンデ
  ヨーイトーナー)
          (囃子以下同じ)
 
∧よいにもとする 夜中にふかし
 朝の夜明けに 酒つくる
 
∧これは大切 改良の仕込み
 頼みあげます 松尾様
 
∧千秋楽とは まだまだ早い
 まずは ここらで 納めおぐ
 
15:10  今日の作業は、これですべて終わった。このあとも蔵人によって、初添え・仲添え・留添えのいわゆる三段仕込みが行われる。酒屋のハッピとタオルを返して、おみやげに去年の「よーいとナ火入れ」を貰って帰った。これの搾りは、3/24(日)に行われる。
 
 
Ksymbol
  
 *去年と殆ど同じ様な体験なので、同じ文章になって済みません。
 
★秋田酒屋唄を飲む会 デジブック スライドショー(会員限定)
 *パスワード ヒント
 *社長の名字は? 半角英小文字で6文字
 
 次は、●2013/01/26 新屋郷土会 新春懇親会 東京・丸の内日帰り紀行